PA(ポリアミド)
特長 | 注意点 |
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6ナイロン |
単位 |
ASTM 試験方法 |
6ナイロン |
66ナイロン |
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透明性 |
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半透明~不透明 |
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比重 |
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D792 |
1.12~1.14 |
1.07~1.09 |
引張強さ | MPa |
D638 |
41~166 |
48~67 |
破断時伸び | % |
D638 |
30~100(dry) |
55~200 |
引張弾性率 | MPa |
D638 |
2600(dry) |
- |
圧縮強さ | MPa |
D695 |
89~110(dry) |
- |
曲げ強さ | MPa |
D790 |
108(dry) |
59 |
衝撃強さ アイゾットノッチ | J/m |
D256 |
32~118(dry) |
907~1014 |
硬さ ロックウェル |
|
D785 |
R119(dry) |
R100(dry) R107、113 |
硬さ ショア |
|
D2583 |
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線膨張率 | ×10-5/℃ |
D696 |
8.0~8.3 |
- |
荷重撓み温度1.81MPa | ℃ |
D648 |
68~85(dry) |
66~68 |
耐熱温度(連続) | ℃ |
120 |
120 |
|
体積抵抗率 | Ω・cm |
D257 |
1011 |
1011~1014 |
絶縁破壊強さ | kV/mm |
D149 |
15(dry) |
- |
誘電率 | 106Hz |
D150 |
3.4 |
- |
耐アーク性 | sec |
D495 |
- |
130~140 |
吸水率(24h) | 重量% |
D570 |
1.3~1.9 |
1.0~1.3 |
燃焼性 | mm/min |
D635 |
自消性 |
|
耐酸・耐アルカリ性 |
|
D543 |
強酸・強アルカリ化に侵される |
|
耐溶剤性 |
|
D543 |
フェノール・蟻酸に溶解 |
【引用資料】「プラスチック読本」(2014)プラスチックス・エージ発行
- MCナイロン901を使用した搬送機械部品です。クーラントがかかる環境で使用したら膨潤してしまいました。
- MCナイロンに限らず、PA全般にいえることですが、これらの素材は吸水性があって機械的性質や耐摩耗性などの性質を低下させる欠点があります。クーラントは、水で希釈するタイプのものがほとんどですから、吸水して膨潤してしまった可能性が高いです。因みに、油、潤滑油に対しての使用には問題がないようです。
- 普段は金属を加工しています。MCナイロンや6ナイロンを削ると切削面が毛羽立ち、綺麗に仕上がりませんが、特別な加工方法があるのですか?
- MCナイロンや6ナイロンを加工することは多いですが、特別な刃物は使用していません。ただ、荒取りと仕上げの刃物は別にするようにしています。あと、プラスチックというと高速切削をイメージされる方も多いようですが、切削速度はそれ程高くありません。
- MCナイロンに導電性をもたせたいのですが、意匠性の関係で黒い素材は避けたいです。白く塗装したいのですが可能ですか?
- 塗装性が悪い素材ですので、塗装が剥離しやすいです。MCナイロンの導電グレードにMCナイロン500AS_R11というものがあります。このMCナイロンはカーボン系の導電性付与剤を充填していないので導電プラスチック材の多くにみられるような黒色系の色ではなく、白いことが特長です。
- MC901を屋外で使用していましたが、青色がだんだん白っぽくなってきてしまいました。劣化しているのでしょうか?
- MCナイロン901を屋外において置くと、紫外線の影響で白っぽく退色してきます。紫外線の影響を防ぐためにカーボンを添加したMCナイロン801という耐候性をもたせたグレードもあります。
- 加工途中で申し訳ないのですが、設計変更をしたいです。MCナイロンは接着できますか?
- プラスチックは大抵接着することができる、というイメージをもたれる方が多いと思われますが、MCナイロンは接着することが大変困難な材料です。ナイロン樹脂を蟻酸に溶解させた蟻酸系接着剤や二成分系のエポキシ系接着剤をメーカーは紹介していますが、いずれも仮止め程度の強度しか期待できません。接着は無理ですので、ボルト等で固定する方法をお考え下さい。
- ねじを加工したいのでが、ねじ山がすぐダメになりやすいですか?
- ナイロンにタップを立てる場合は、金属に比べてネジ山の強度が大きくないのでヘリサート等のSUS製のインサートコイルを挿入することが多いです。