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ポリエーテルイミド

特長 注意点
  • 耐熱性(連続使用温度170℃)
  • 耐熱水性に優れる
  • 難燃性(有毒ガスを発生しない)
  • 機械的強度に優れる
  • 電気絶縁性に優れる
  • 耐放射線性・耐紫外線性に優れる
  • 耐薬品性に優れる
  • 透明度がある
  • 衝撃に弱い
  • 耐摩耗性に劣る
  • 自己消化性に劣る





PEIレーダーチャートPEIサンプル画像
  • PEIナチュラルグレード
  • PEIガラス繊維強化グレード
  • PEI導電グレード
  • PEI帯電防止グレード









 

単位

ASTM

試験方法

ポリエーテルイミド

透明性

 

 

比重

 

D792

1.27

引張強さ

MPa

D638

96

破断時伸び

D638

60

引張弾性率

MPa

D638

3000

圧縮強さ

MPa

D695

140

曲げ強さ

MPa

D790

152

衝撃強さ アイゾットノッチ

J/m

D256

53~64

硬さ ロックウェル

 

D785

M109~110

硬さ ショア

 

D2583

線膨張率

×10-5/℃

D696

4.7~5.6

荷重撓み温度1.81MPa

D648

197~200

耐熱温度(連続)

 

170

体積抵抗率

Ω・cm

D257

絶縁破壊強さ

kV/mm

D149

19

誘電率

106Hz

D150

耐アーク性

sec

D495

吸水率(24h)

重量%

D570

0.25

燃焼性

mm/min

D635

耐酸・耐アルカリ性

 

D543

耐溶剤性

 

D543

【引用資料】「プラスチック読本」(2014)プラスチックス・エージ発行

  • PEI(ポリエーテルイミド)とウルテムって違うのですか?
  • ウルテムは米GE社で開発されたPEI(ポリエーテルイミド)の商標名です。現在は2007年にGEプラスチックスの買収により設立されたサウジアラビアのサウジ基礎産業公社の100%子会社サビックイノベーティブプラスチックス社の商標名になっています。私達の身近なところでは、最近のメガネフレームにもウルテムが使われていたりします。

  • PEIが燃える時に発生する煙は本当に無毒なのですか?
  • PEIが発煙時に出すガスの毒性は、例えると木材の発煙時に出るガスとほぼ同じだそうです。

  • 試しにアクリル系接着剤を使用してみたらウルテムが接着できました。肝要部分に接着しても問題ないですか?
  • ウルテムを接着する場合はエポキシ系接着剤・ポリウレタン系接着剤・シリコーン系接着剤をメーカーでは推奨しています。シアノアクリレート系接着剤やアクリル系接着剤はウルテムに対する浸透浸食性があるので、これらの溶剤系接着剤と接触すると溶媒による応力亀裂の発生の恐れがあるためメーカーでは使用を推奨していません。ウルテムにアクリル系接着剤の使用は控えたほうが懸命なようです。

  • 3DプリンターでPEI(ポリエーテルイミド)が使えるって本当ですか?
  • 一部の3次元造形機でポリエーテルイミド樹脂(ウルテム)の使用が可能なようです。造形材料はサビックイノベーティブプラスチックス社のポリエーテルイミド樹脂製品「ウルテム9085」を使用し、従来のABS樹脂造形材料と比較して約2倍の強度を持ち、発火、発煙、煙による毒性に対し米国規格V0クラスの認証を取得していることが特長のようです。「ウルテム9085」は航空機の燃費と安全性向上のために開発された樹脂で、民間航空機内装品への使用が認証されており、3次元造形機で使用すれば、長期間かかる材料の安全性検証プロセスを短縮できるという期待が寄せられています。航空機の壁、窓枠、エアコンの空気孔など内装品、シート部品、各座席のテーブルなどを、製品のCAD設計データから直接造形できるので、破損部品の代替品を3次元造形機で、金型を介さず作り出せば多くのプラスチック部品がオンデマンドで入手可能となるそうです。

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